FX 1000通貨関連の情報

会社としては、目先の小さな売上げよりは、それで失う大多数のお客のほうが大切だ。
不動産業界でもしだいにそうした考え方が支配的になりつつある。
「家賃並みでマイホームが手に入る」の裏側とはいえ、まだまだ旧態依然とした手法で「売れればいい」という考え方で突っ走る会社や担当者がいることも事実である。
そこで心地よい説明だけを聞かされて、その気になって買ってしまう人もやはり存在する。
低金利が続いている限り、それでも問題は表面化しにくいが、いったん金利が上がり始めるとアチコチで大きな問題になる可能性がある。
そうした旧態依然とした取組みを続ける企業や担当者は一刻も早く淘汰され、退場していただくしかないが、それが実は簡単ではない。
不動産業界は意外に参入障壁が低く、販売代理などの形であれば、ほとんど資金や実績がなくても誰でも簡単にはじめることができる。
短期間で稼ぎ、ダメになったらまた別の会社をつくりーなどということもある。
しかし、それを許していては、耐震構造計算偽装事件どころではない大きな社会問題が発生する可能性がある。
耐震構造計算偽装事件では、被害者は数百人だが、ローン金利上昇により被害を受ける可能性のある人は何万人、何十万人にも及ぶ。
業界やその周辺では、そうした危機感が強まりつつある。
実際、ある程度良識のある住宅情報誌では、もはや「毎月返済額五万三二一〇円」として、その下に小さな文字でボーナス返済などに触れるといった表記は影を潜めている。
資金計画についても、ほとんどの場合がボーナス返済は利用しない例にシフトして、「毎月九万円台から(ボーナス返済ゼロ)」といった表記に変わりつつある。
「賃料並みの負担でマイホームが手に入る」といった表現も少なくなってきた。
確かに、住宅ローンの返済額は賃料並みですむとしても、マイホームを取得すれば現実にそれ以外のさまざまな負担が出てくる。
固定資産税・都市計画税の税金負担のほか、マンションであれば管理費や修繕積立金、駐車場料金などの負担もある。
図表29〜31にあるように、管理費・修繕積立金だけで平均二万円程度の負担になるし、クルマがある場合には、地域にもよるが数千円から一・五万円はどの駐車場料金がかかる。
そうした点まで含めれば、とても「賃料並みの負担でマイホームが手に入る」とはいえなくなる。
消費者も十分に理解している点なので、広告のなかではローン以外の各種の負担についても小さな文字ながら明確に記載するようになっている。
担当者のレベルアップのための制度がスタート強引な販売ではなく、そうした点に配慮しながら、消費者にキチンと説明責任を果たせる体制づくりが急がれている。
特に金利の先行きに関する消費者の不安が急速に広がっているから、それに対応できない不動産会社はお客を失うことになる。
二〇〇四年の夏に長期金利が上昇して、住宅ローンの金利も上がり、購入希望者が一斉に長期固定金利型ローンに走ったことがある。
その金利上昇は一過性のものにとどまり、秋口には低下して、再び超低金利時代に戻ったが、この事件≠キッカケに、このまま景気拡大が続けばいずれは金利が本格的に上昇するだろうという懸念が強まったことは疑いない。
金融業界では、二年、三年経過したときに金利が上がっていれば、返済額が何割も増える可能性のある超低金利ローンの販売には若干の不安を持ちはじめた。
そうしたリスクがあることをシッカリと説明しておかないと、あとあと各種のトラブルが続出するのではないかという懸念である。
消費者契約法に照らしても、説明責任を問われる可能性がないとはいえない。
そのため、二〇〇四年末には全国銀行協会は、各銀行に対して、「金利上昇に関する説明責任を十分に果たすように」という異例の通達を出すことになった。
また、国土交通省でもそうした説明責任を徹底するため、最初に消費者と対応する不動産販売会社、住宅メーカーや工務店の営業担当者のレベルアップを推進する、「住宅ローンアドバイザー制度」の創設に向けて動きだした。
これは国家資格ではなく民間の認定制度だが、二〇〇五年にはいくつかの団体が住宅ローンアドバイザーのための講座を開設し、合格者に対して認定証を発行するようになっている。
そのモデルとなったのは、アメリカの「モーゲージブローカー制度」といわれる。
独自の「住宅ローンアドバイザー制度」を推進している財団法人住宅金融普及協会住宅企画課長・浜田博史氏はこう語る。
「アメリカでは、二〇〇二年の統計をみると住宅ローンの六五%ほどはモーゲージブローカーを通して販売されています。
彼らは一定をとって第三者的な立場で、その人に最もふさわしいローンを紹介します。
金利変動の説明に当たっても、過去の一番高い金利を例にとって、そこまでロー・ソ金利が上がったときに返済額がどうなるのかなどまでキチンと説明しているようです。
しかも、アメリカではモーゲージブローカーが金融機関に代わって融資申込者の審査も行っています。
日本では法律などの関係もあってそこまでほできませんが、まずは住宅ローンを紹介する側の方々に住宅ローンの商品性や金利変動に伴うリスクをしっかりと理解していただき、それらをきちんと消費者に対して説明できるようになっていただきたいということで、この制度に取り組むことになりました」ローンの説明には登録考証提示が不可欠になる?主なターゲットとしているのは、消費者が最初に接触することになる不動産会社や住宅メーカー、工務店など住宅供給サイドの営業担当者。
住宅ローン知識プラス個人情報保護意識の徹底、コンプライアンスの確立などに力を注いでいるという。
業者側の立場だけではなく、お客の立場を考えてキチンと説明できる担当者を育成していこうということである。
同協会の住宅ローンアドバイザー制度には、「基礎コース」と「応用コース」があり、二〇〇五年秋には「応用コース」の第一回が開催された。
中堅の住宅メーカーなどを中心に五二三二名の申込みがあり、実際に四九六七名が受講、うち四一九二名が講座終了時の効果測定に合格して住宅ローンアドバイザーの認定を受けている。
二〇〇六年度からは年に二回実施し、対象地域も大都市圏から全国の主要都市に拡充していく方針だ。
「この認定制度は一度受講すればOKということではありません。
登録の有効期間は三年ですが、その間、登録された方向けに情報誌を提供するなど、当協会としても住宅ローンに関する最新の知識や情報に触れていただくためのお手伝いをさせていただくことにしています。
住宅ローンアドバイザー一人ひとりのレベルアップが図られていくことにより、業界のみならず消費者側からも信頼される存在となっていく、そのような『社会的信用』を得られるよう、我々としてもこの住宅ローンアドバイザー制度に全力をあげていきたいと考えています」(前出・浜田氏)現在も宅地建物取引業法では、不動産売買の契約時には、宅地建物取引主任者がその資格を有することを示す主任者証を提示した上で、重要事項に関する説明を行い、説明を受けたという買主の署名・捺印があって、初めて契約できるものと定められている。
ローンの説明や契約においても、必ずそうした説明を行い、利用者の納得を得た上で契約を交わす、早くそんな時代になってほしいものである。
大手不動産会社では独自の取組みもしかし、逆にいえばそうした制度が必要とされるほどに、現状では十分な説明がなされていない面があるといってもいいのかもしれない。
このため、大手各社ではそうした点のいっそうの充実がライバル企業との差別化要因になると判断、ローンのラインナップの充実や、営業担当者のローン知識の拡充、レベルアップに本格的に取り組みはじめている。
たとえば、マンション分譲最大手の幹部は-。
「お客さまの指向も、これまでの低金利指向から固定金利型の安定指向へ、明らかに変わりつつあります。

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